メインメニュー
擇木道場

〒110-0001
東京都台東区
  谷中7-10-10
TEL 03-3823-7647

当直が座禅中や作務中は、電話には出られません。このホームページからお問い合わせお願いします(回答は夜以降になります)

検索
トップ  >  第21回 禅フロンティア(5・27) 報告
第21回 禅フロンティア(5・27) 報告
『対人力と禅・・・「交流分析」心理学と「禅」から学ぶ人間関係の真理』
 
 今回も多くの皆様のご参加、御礼申し上げます。概況を報告します。
 
 講師の綱島康高氏は、株式会社クラボウの人材開発部長で、社内だけでなく独立したセミナー等の事業を展開しており、日本交流分析学会評議員を務める方です。交流分析心理学は日本でも主流のひとつとも言える心理学派ですが、数多い学者の中で、御自身が社会人である点を考慮して人選しました。
 
「交流分析」はアメリカで発達し、現在心理療法として医療分野のみならず、産業・教育など様々な分野で活用されている方法論です。まずは代表的な診断方法「エゴグラム」を皆さんに体験いただき、自分を客観的に分析する手法を知っていただくことから始まり、その見方を教えていただきますと和やかな雰囲気が醸し出され、フォーラムには受身でなく体験は有効であると改めて実感しました。

交流分析では自分の内面を構成する真理を5つに分類しますが、それぞれ個性によりその強弱が出ます。それを客観的に見ることで自分の傾向を知り、今はどの分野が出ているか、相手はどの分野で対峙しているのか、では自分はどこを強めあるいは抑えれば問題解決に有効か、などと論理的に使うことができます。

人間関係は交流によって成り立っているので、漠然と苦手感を持つなどに止まらず、弱点や強みを把握し、より効果的な対応を目指していこうというものでした。大事なのは全ての人が傾向の強弱はあったとしても全ての部分を持っているとの認識で、I am ok, You are ok. へと心の成長を目指します。自己理解から自己受容、他者理解から他者受容、そして受容から成長へと導く考えです。その根底には「過去と他人は変えることができない。変えることができるのは、今、ここの自分だけ」という考え方があります。これは禅と全く共通する部分です。

ただ如何にこの手法を学ぼうとも、根底の我に色がついていれば、いくら手法を駆使しようとも所詮小手先のハウツーになってしまいます。禅の我を空じた「自他不二」のあり方が根本的に最高の「対人力」であると私は思います。我を空じ「他を自分の面と見る」透明感、それに基づく本来の自己の確立があれば、有効な手法はいよいよ活きてくるものと思われます。
「対人力・コミュニケーション力」は、結局自分への理解へつながります。禅は精神の基本に「無心」を教えますが、無とはあらゆる分野に対してあるがままを受容し、すべての出発点となる心の態度を示したもので、外界に対し自己を最も効果的に発揮させ得る根本精神であること、そうした話を織り交ぜながら、科学的な手法と古来からの禅の示しがひとつに活かされる道を皆で見い出せたフォーラムであったと思います。

オブザーバーとして上場企業の社長にも会社で成果をあげられる人物の分析などの視点を加えていただき、また多くの質疑に支えられ、学問に終わらない有意義な議論になったと思います。

毎回のことですが、社会の様々なあり方考え方は、禅とぴったりと添うものであり、また禅の考え方を根本に持つことが社会性の基盤であることを実感した会になりました。
最後は7人の方が新規参禅され、なごやかな茶話会の席上で今週末から始まる摂心にも皆さんが意欲を見せてくれました。

次回は「新型ウツの考察と禅」です。医師でありウツ病患者の社会復帰支援に多大な成果を挙げている産業コンサルタントでもある清水隆司氏(日本メディメンタル研究所所長)をお招きし、今変化している若者特有の新しい心の病とその傾向対策についてフォーラムを開催します。この議論は、病に悩む本人や周囲はもとより、対処に悩んでいる企業の方々にも必見の最新の内容になります。この分野に坐禅は必ず有効であるはずですのでその点も大いに議論項目に挙げるつもりです。

<第21回>参加者84名。
関係者の皆様の御協力に心から感謝御礼申し上げます。次回も皆様と有意義な一日を共に過ごせますことを願っております。お待ちしています!

合掌 笠倉玉溪 拝

   
   


 
プリンタ用画面
前
第33回 「瞑想する映像」と「禅」 動画あり  7月28日『南幸男 瞑想する映像と禅』に参加して
カテゴリートップ
禅フロンティア
次
第22回 禅フロンティア 「新型うつ」から見る現代と「禅」 6月24日(日)開催しました!!