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擇木ブログ - 20170309のエントリ

次回は3月26日(日)14時30分から、東京・日暮里駅そば擇木(たくぼく)道場にて、華厳経の第二回講義となります。14時からは前回までの復習説明もあります。初めての方でもぜひいらしてください。

さて、第5回仏教講座参加者からの感想です。

ごきげんようの玉道です。みなさん、「華厳経」というお経は知っていますか?

おそらく、聞いたことはあるのではないかと思います。お経というと漢字ばかりで難しそうですよね。自分なんかも、坐禅をした後に、お経を唱えることがありますが、意味も考えずに、ただ一生懸命にお経を唱えることが多いです(笑)。読経三昧になることも大切だと思いますが、その意味を知ることもまた、大切だと思います。しかも、この「華厳経」とは、釈尊が悟りを開かられたその時を壮大に語ったものとなっていて、仏教の教えがここに、ギュッと凝縮されているそうです。

それは、

~~この世は、すべての存在が関与し依存し合い、見えない大きな因縁のはたらき「無尽の縁起」による、すなわち「事事無礙法界」の姿をしている~~

という教学です。

ただ、これは大変長いので、要所を取り出して初級編として2回に絞り、1回目は教義について、2回目は善財童子の菩薩への成長の旅を取り上げるとのことで、今回はその1回目でした。

それでは、ここで紹介したい部分を、テキストから抜粋します。

 

第二章 廬遮那仏品       教主廬舎那仏の世界

「十の教え」

① 【事事無礙法界縁起】

「一切の世界海は、無数の因縁によって成り立っている。すべては因縁によってすでに成立しおわっており、現在成立しつつあり、また将来も成立する。ここに言う因縁とは次の事を指している。如来の神通力、物事はすべてありのままである、衆生の行為や宿業、すべての菩薩は究極のさとりを得る可能性を有している、菩薩が仏の国土を浄めるのに自由自在である、これこそ世界が成立する因縁である。

 世界はすべてが安定している。なぜなら廬舎那仏は無量無辺のすべての世界海を浄めたもうているからである。」

 

② 【相互依存的安定】

「一々の世界海では一々の小さな塵の中に仏の国土が安定しており、一々の塵の中から仏の雲が湧きおこって、あまねく一切をおおい包み、一切を護り念じている。一つの小さな塵のなかに仏の自在力が活動しており、その他一切の塵のなかにおいても廬舎那仏の現れなのである。」

 

③ 【形態】 一即一切 一切即一 

・・・一一の微塵の中に、一切の法界を見る

「一切の世界海には種々の形態がある。あるいは円、あるいは四角、あるいは三角、八角、あるいは水が曲がりくねって流れるように、あるいは花の形のようにさまざまである。

 諸仏の国土は心業によって起り、計り知れないほどのさまざまな形があって、仏力によって荘厳されている。その国のすべてのものはそれぞれ自由自在であって、無量の姿を現わしている。浄いものもあれば汚れたものもあり、苦しみもあれば楽しみもあり、ものごとが常に流転するにつれてその姿も移り変わっていく。

 

 一本の毛の孔のなかに無量の仏国土が荘厳されており、悠々として安定している。

(一毛孔の中に無量の仏刹あり。荘厳清浄にして、曠然として安住す・・・ありようにブレがない)

すべての世界には種々の形があり、どの形の世界のなかでも尊い仏法が説かれている。それこそが廬舎那仏の説法である。それはあたかも幻のようであり、また虚空のようでもあり、もろもろの心業の力によって荘厳されている。」

  どんな取るに足らないと思われるものにも、汚いものにも、無量の仏の国が詰まっている。心を空にすればその浄土が見える。また、現実のものを通じて華厳蔵世界に入っていくことができる。

 

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 華厳経の最重要思想・・・事事無礙法界縁起と一即一切・一切即一

立田英山著「人間形成と禅」 P117 大乗仏教の要諦

 人間禅創始者立田英山老師(以下、耕雲庵英山老師)は、大乗仏教の説明に「華厳経」と主とし「般若心経」と「法華経」を従として教理と行の説明をする、と書いておられる。

 

仏教は「空」を悟れば教理は自ずから判る。華厳蔵世界の思想の理論的基盤である「即」もここから出ているので、空の説明をする。

大乗の空観は「体空観」・・・あるがままに空。

これを理解するには「般若心経」の色即是空 空即是色を解説するのが良い。

「即」とは、不二・一如の意。色と空は別のものでもないが同じものでもない。色は相対差別、空は絶対平等を現わしている。色は色でありながらそのまま空、空でありながら色、空を離れて色があるのではなく、空に即した有であるので、これを「妙有」という。空も有に即した空であるので「真空」という。「真空妙有」が大乗の空観。これを納得するには悟りの世界まで踏み込まねばならない。

  

 平等と差別は相反する事実とされているが、本当は「平等即差別」「差別即平等」である。人間の顔は十人いれば十人違うが、皆等しく人間としての人格を持っていることについては平等。この真理を敷衍していけば、自由即平等、個即全体、物即心など、対立すると見える事柄もそのままで矛盾が解消され、和が保てる。これは大乗仏教の重要な教理で涅槃の思想もここに根拠を置いている。

華厳蔵世界とは理想の楽土のこと。普通は理想の世界と現実にズレがあるものだが、大乗仏教の世界観では現に今、華厳蔵世界の真っただ中にあると観る。

<法界円具>理法が行われている世界、大宇宙とか自然のこと。何一つとして単独なる存在はなく、皆ことごとく互いに相い縁り相互に依存し合って存在しているという観方。衆生と言う言葉も衆縁和合して生ずる、と言う意味。一切万物、宗縁和合しないで生ずるものはひとつもない。単独の存在はない。植物無くして動物はないように、それぞれが独自の面目を保ちつつ相互依存して調和して存在しているのである。そこにはなんの優越も遜色もなく一切平等でそれぞれ真理を具現して並んでいる。法界縁起は華厳蔵世界の原因、法界円具はその結果である。このように華厳宗では、法界円具の思想を法界縁起説で説明するのである。

<一即一切 一切即一>一は一切に関連している。一は唯一の真理を現わし、一切とはあらゆる事象を現わしている。

お経では、帝釈天の宮殿を覆っている網、因陀羅網に喩えている。無数の網の目ごとに水晶の玉が結び付けられていて、中央に灯火を点じると火影が全部に映り、お互いに移しあっていると説明する。

よって、千差万別の事柄そのものがそのまま真理である、理想の楽土をあえて将来に求めなくても、このまま華厳蔵世界の真っただ中である、という思想が成り立つのである。

 

どうでしたか?少し難しいかもしれませんが、現実世界の在り方を表しています。まさに、現実この世界が、華厳蔵世界であると。そして、すべてのものが繋がっていて、どれ一つが欠けても成り立たないということですよね。切り離されて個々が存在するのではないのです。例えが悪いのですが、世間では、人の不幸は蜜の味とか、同僚が失敗するのを見て、「あっ自分ではなくて良かった」とかありますが、そんな、ちっちゃい話ではないのだと。あいつの幸せが、自分とも地続きでつながっている、そもそも、すべて全体の中につながった存在なのである。この辺りの話は、講師の笠倉玉渓先生の分かりやすい図で、すっきり分かりました。これは、目からウロコです。図を見てください。<泡>と<海>の関係です。泡が、個人と考えてみてください。この泡を上から見ると、つながっていないで、個々で存在していますが、横から見ると、実は、すべて全体の中でつながった存在なのである。色即是空、泡は色(個)であるが、それが即、空(全体、命そのもの)である。そして、空即是色でもある。仮に、泡が消えてしまった、つまり、死んでしまったとしても、全体の中に戻るだけである。なくなってしまったのではなく、在り方を変えただけなのです。この捉え方は、「千の風になって」の世界観と一致するところだと思います。

~~私のお墓の前で 泣かないでください 

そこに私はいません 眠ってなんかいません  千の風に  千の風になって

あの大きな空を  吹きわたっています~~
この図を見れば、「華厳経」の内容も理解が深まるのではないでしょうか。今回の仏教講座では、この図を教えていただいたことが何よりもの収穫でした。私たちは、普段、上からという一方面だけで世界を見て、ものごとを捉えがちですが、本当はそうではないのです。この横からの視点というのがなかっただけなのです。実際の世界は、このようなつくりになっているということを認識しないといけません。ただ、もちろんこれは知識として知っただけで、これを本当に理解するためには、坐禅の行が必要なのは言うまでもありません。華厳経の世界観を知識として勉強できて、体験として納得できるのは、人間禅だけです!!!一緒に、欲張りませんか?
               
               

                
    
  
  
  
 
 
 
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