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擇木ブログ - 201603のエントリ

松下幸之助は老師?

カテゴリ : 
座禅ブログ
執筆 : 
擇木道場 2016/3/2 21:03
法照です。
今回は松下幸之助氏の側近だった方が書かれたコラムが心に残ったので紹介させていただきます。
くわしくはこちらを見ていただきたいのですが、かいつまんで説明すると、
ハーマン・カーンという未来学者が是非にということで松下幸之助に会いに来ることになりました。
そのハーマン・カーン氏が松下幸之助に会う1週間か10日ほど前になったころ、松下幸之助は側近に突然こう尋ねました。
「今度、ハーマン・カーンという人がやってくるんやけどな、きみ、どういう人か知ってるか」
側近の方は即答します。
「ハーマン・カーンという人は米国のハドソン研究所の所長で、未来学者です。そして21世紀は日本の世紀だと言っている人です」
なぜこの側近の人が即答できたかというと、新聞やメディアで取り上げられて知っていたということでした。
松下幸之助はその答えに軽くうなずきながら、「そうか、わかった」と答えます。
問題はここからです。
翌日も松下幸之助は側近の人に全く同じ質問をします。
側近の人も「えっ?」と思いつつも昨日と同じ回答をします。
松下はまた先日と同じように「そうか、わかった」と答えます。
そして…
さらに翌日も全く同じ質問をします。
しかたなく側近の人もまた同じ答えをしますが、気持ちが収まりません。
「なぜそんなにすぐに忘れてしまうのか?」「真剣に聞いてないのか?」
その日はいやな気分のまま夕方を迎えます。
そしてこの側近の人は、ハッと気がつきます。
「もしかして、何度も聞くのは答えが不十分だからではないのだろうか…」
その後、この側近の人は仕事が終わって本屋に直行し、ハーマン・カーン氏の書いた本を買い求めて読み、遅くまでかかってメモにまとめ上げます。
翌日、松下幸之助はやはり同じ質問をします。
今度はまとめ上げたメモを取り出し、丁寧に説明します。
松下幸之助はその説明を聞き、にっこり笑って「うん、ようわかった、ようわかった」と頷きました。
松下幸之助は、その側近の人が自分の意図に気がついて成長してもらうために、根気強く何度も問い返していたのです。
この話を読んで、私は「まるで参禅だ!」と思いました。
私たち会員は公案という問題を与えられて、その答えを考えて参禅の時に老師に回答をします。
正しい答えなら次の公案をいただきますが、間違っていたら鈴を鳴らされて、また次回の参禅の機会までひたすら答えを考えることになります。
そうやって、一つ一つの公案を解いていくことによって人間形成が進み成長していくことが出来ます。
松下幸之助が行っていたことも、やはりこの参禅に通じるものがあるように思います。
また松下幸之助が出した問題も、ただ理屈で考えていたのでは解答には行き着けません。
理屈だけで考えれば、この側近の人は質問されたことにはちゃんと毎回答えているのでなにも間違っていません。
深く考えない人だったなら、「ああ、また同じ質問か」と思いつつ、同じ答えをしてお終いになってしまいます。
しかし、この側近の人は松下幸之助の行動にはもっと深い意味があることに気がつきます。
「この質問にはもっと深い意味がある」そこに行き着くためには理屈だけではない、ひらめきが必要です。
公案も、ただ理屈で考えていたのでは答えに行き着くことはできないような問題になっています。
そこに本当の意味に行き着くためのひらめきが必要で、我々はそれを座禅をすることによって答えに近づこうとします。
座禅をすると、脳の理論的に考える部分の働きが落ちて、感性の部分が活発になるからです。
ひらめきは感性の部分から生まれてきます。そして答えに行き着くのです。
座禅会に参加される方には「公案とは何か?」「参禅とは何か?」という疑問を持たれる方は多いですが、このコラムが一つの解答になっているように思います。
もし、皆様が松下幸之助のような素晴らしい経営者のそばで仕事をされているようなら、私たちがやっているような公案は必要ないかもしれませんが、なかなかそんな恵まれた環境にいらっしゃる方は少ないと思います。
こんな機会を与えられて人間形成が出来るというのが公案の修行の大きなメリットだと思います。
このコラムを読んで、公案修行のありがたさを再確認しました。
参禅、公案とは何か?と思っていた方には少しはヒントになりましたでしょうか?
法照 拝
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